令和7年4月より選定療養対象から外れた薬一覧

2025-06-10

令和6年10月から開始された選定療養ですが、薬価の改定や流通状況の変化により令和7年4月に再度対象医薬品が見直されました。

前記事は新たに選定療養対象になった医薬品について記載しましたが、
今記事は逆に外れた医薬品もありますのでこちらについて記載します。

ムコダインやタケプロン、アレグラ等が話題になりましたね。

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新規対象外薬一覧

令和7年4月で選定療養対象薬から外れたのは以下の70成分133品目です。
なお、その中で24成分40品目は令和7年3月末にて経過措置期間満了となっています。

そもそも選定療養医薬品の対象となるのは
①後発医薬品の上市後5年以上のもの(後発医薬品への置換率が1%未満物は除く)
②後発医薬品の上市後5年を経過していなくても、後発医薬品への置換率が50%に達しているもの
③長期収載品の薬価が、後発医薬品の最も高い薬価を超えていること
との条件があります。

これらのうちどれかを満たさなくなったために対象外になっています。

今回は、販売中止品目と注射薬を除く、71品目をひとつずつ見ていきます。

ラミクタール錠100mg

【般】ラモトリギン錠

▶ジェネリックの「JG」が先発品の薬価を上回ったため選定療養対象から外れました。

なお、5mg・25mgは選定療養対象、
2mgは選定療養対象外です。

ロキソニン細粒10%

【般】ロキソプロフェンナトリウム水和物細粒

▶ジェネリックの「サワイ」が先発品の薬価を上回ったため選定療養対象から外れました。

なお、錠60mgは今年度より選定療養対象となりました。

※「日医工」、「CH」、「YD」は2025.3に経過措置満了となりました。

アキネトン細粒1%

【般】ビペリデン塩酸塩細粒

▶こちらは薬価は先発品を下回っていますが、どちらのメーカーも供給停止中のため選定療養対象外となったと推測されます。

錠1mgも選定療養対象外です。

メネシット配合錠100・200

【般】レボドパ・カルビドパ水和物錠

▶ジェネリックのカルコーパ配合錠L、ドパコール配合錠Lが先発品メネシット配合錠の薬価を上回ったため選定療養対象から外れました。

※併売品のネオドパストン配合錠Lはそれぞれジェネリックよりも薬価が高いため、メネシット配合錠より薬価が高いカルコーパやドパコールも後発品加算の対象となっています。

ルジオミール錠10mg

【般】マプロチリン塩酸塩錠

▶ジェネリックと先発品の薬価が同額となったため、選定療養対象から外れました。

なお、25mgは選定療養対象です。

トロペロン錠1mg・3mg

【般】チミペロン錠

▶薬価は先発品が上回っていますが、「アメル」は販売中止予定で2024.10には在庫消尽しているため選定療養薬からは外れています。

また、先発品のトロペロン、ＧＥの「アメル」とともに販売中止で、2026.3に経過措置が切れる予定です。

リスパダール内用液1mg/mL

【般】リスペリドン液

▶ジェネリックの「アメル」が先発品の薬価を上回ったため選定療養対象から外れました。

なお、OD錠0.5mg・錠0.5mgも選定療養対象外、
細粒、錠1mg・2mg・3mgは選定療養対象です。

トレドミン錠12.5mg

【般】ミルナシプラン錠

▶ジェネリックと先発品の薬価が同額となったため、選定療養対象から外れました。

なお、錠15mg・25mg・50mgは錠は選定療養対象です。

※「日医工」、「トーワ」は2025.3に経過措置満了となりました。

※「NP」は販売中止で、経過措置が2026.3までの予定です。

アリセプト内服ゼリー5mg

【般】ドネペジル塩酸塩ゼリー

▶ジェネリックの「日医工」が先発品の薬価を上回ったため選定療養対象から外れました。

なお、内服ゼリー3mg、錠3mg・5mg・10mg、D錠3mg・5mg・10mg、細粒0.5％は選定療養対象、
内服ゼリー10mg・DS1％は選定療養対象外です。

※「NP」は2025.3に経過措置満了となりました。

アロフト錠20mg

【般】アフロクアロン錠

▶「トーワ」、「サワイ」ともに昨年度に経過措置満了し、ジェネリックがなくなったため、選定療養対象外となりました。

テルネリン錠1mg

【般】チザニジン塩酸塩錠

▶ジェネリックの「JG」が先発品の薬価を上回ったため選定療養対象から外れました。

なお、顆粒はジェネリックがないため選定療養対象外です。

アロチノロール塩酸塩錠5mg「DSP」

【般】アロチノロール塩酸塩錠

▶ジェネリックの「サワイ」が先発品の薬価を上回ったため選定療養対象から外れました。

なお、10mgは選定療養対象です。

メインテート錠0.625mg

【般】ビソプロロールフマル酸塩錠

▶ジェネリックと先発品の薬価が同額となったため、選定療養対象から外れました。

なお、2.5mg、5mgは選定療養対象です。

カプトリル錠12.5mg・25mg

【般】カプトプリル錠

▶「日医工」、「JG」、「SW」それぞれ昨年度に経過措置満了し、ジェネリックがなくなったため、選定療養対象外となりました。

カルデナリン錠0.5mg

【般】ドキサゾシンメシル酸塩錠

▶ジェネリックと先発品の薬価が同額となったため、選定療養対象から外れました。

なお、錠1mg・2mg・4mgは選定療養対象、
OD錠0.5mg・1mg・2mg・4mgはGEがないため選定療養対象外です。

※一部メーカーでは1mg・2mg・4mgも0.5mgと同じく10.4円でした。
1mg1錠より0.5mg2錠のほうが高くなりますね。

メバロチン錠10

【般】プラバスタチンナトリウム錠

▶ジェネリックの「ツルハラ」が先発品の薬価を上回ったため選定療養対象から外れました。

なお、錠5mgは選定療養対象、
顆粒0.5％・1％はGEないため選定療養対象外です。

アストミンシロップ0.25%

【般】ジメモルファンリン酸塩シロップ

▶ジェネリックと先発品の薬価が同額となったため、選定療養対象から外れました。

なお、錠剤も選定療養対象外、
散剤はGEないため選定療養対象外です。

ムコダイン錠250mg・500mg

【般】L-カルボシステイン錠

▶ジェネリックと先発品の薬価が同額となったため、選定療養対象から外れました。

なお、シロップ・DSは選定療養対象です。

ロペミン細粒0.05%

【般】ロペラミド塩酸塩細粒

▶ジェネリックの「NIG」が先発品の薬価を上回ったため選定療養対象から外れました。

なお、カプセルは選定療養対象です。

プロテカジン錠5

【般】ラフチジン錠

▶ジェネリックと先発品の薬価が同額となったため、選定療養対象から外れました。

なお、錠10mgは選定療養対象、
OD錠5mg・10mgはGEないため選定療養対象外です。

セルベックス細粒10%

【般】テプレノン細粒

▶ジェネリックの「トーワ」、「サワイ」、「YD」、「ツルハラ」が先発品の薬価を上回ったため選定療養対象から外れました。

なお、カプセルは選定療養対象です。

タケプロンOD錠15mg・30mg/カプセル15・30

【般】ランソプラゾール腸溶性口腔内崩壊錠
【般】ランソプラゾール腸溶カプセル

▶錠剤ではジェネリックの「DK」、「ケミファ」が先発品の薬価を上回ったため選定療養対象から外れました。

▶カプセルはジェネリックの「NIG」が先発品の薬価を上回ったため選定療養対象から外れました。

ウルソ錠50mg・100mg

【般】ウルソデオキシコール酸錠

▶ジェネリックと先発品の薬価が同額となったため、選定療養対象から外れました。

ナウゼリン錠10

【般】ドンペリドン錠

▶ジェネリックの「EMEC」が先発品の薬価を上回ったため選定療養対象から外れました。

なお、坐剤は選定療養対象、
錠5mg、OD錠5mg・10mgは選定療養対象外です。

ガスモチン錠5mg

【般】モサプリドクエン酸塩水和物錠

▶ジェネリックと先発品の薬価が同額となったため、選定療養対象から外れました。

なお、錠2.5mg、散1％は選定療養対象です。

リンデロン錠0.5mg

【般】ベタメタゾン錠

▶ジェネリックと先発品の薬価が同額となったため、選定療養対象から外れました。

ブラダロン錠200mg

【般】フラボキサート塩酸塩錠

▶ジェネリックの「サワイ」が先発品の薬価を上回ったため選定療養対象から外れました。

フェロミア顆粒8.3%・錠50mg

【般】クエン酸第一鉄ナトリウム顆粒・錠

▶顆粒はジェネリックの「ツルハラ」が先発品の薬価を上回ったため選定療養対象から外れました。

▶錠剤はジェネリックの「JG」、「サワイ」が先発品の薬価を上回ったため選定療養対象から外れました。

ドルナー錠20μg

【般】ベラプロストナトリウム錠

▶ジェネリックの「サワイ」が先発品の薬価を上回ったため選定療養対象から外れました。

併売品のプロサイリンの薬価は22.40円/錠であり、すべてのメーカーの薬価を上回るため選定療養対象です。
また、プロサイリンの薬価のほうが高いため「サワイ」も後発品加算対象です。

アマリール1mg錠

【般】グリメピリド錠

▶ジェネリックと先発品の薬価が同額となったため、選定療養対象から外れました。

なお、0.5mg・3mgは選定療養対象です。

※2025.2に「NC」がAG(オーソライズド・ジェネリック)として製造販売承認を取得していますが、販売はまだされていません。
処方量としてはかなり減ってきている感覚ですし、いまさらグリメピリドのAGって…と正直思っているのですが、どうなんでしょうね。

※「サンド」は販売終了で、経過措置期限は2027.3までの予定です。

ベイスンOD錠0.3

【般】ボグリボース口腔内崩壊錠

▶ジェネリックの「ケミファ」が先発品の薬価を上回ったため選定療養対象から外れました。

なお、OD錠0.2mg、錠0.2mg・0.3mgは選定療養対象です。

モニラック・シロップ65%

【般】ラクツロースシロップ

※原末は販売終了で、経過措置期限は2026.3の予定です。

ブレディニン錠25・50

【般】ミゾリビン錠

▶「サワイ」が昨年度に経過措置満了し、ジェネリックがなくなったため、選定療養対象外となりました。

フオイパン錠100mg

【般】カモスタットメシル酸塩錠

▶ジェネリックの「サワイ」、「ツルハラ」が先発品の薬価を上回ったため選定療養対象から外れました。

ボナロン錠35mg/フォサマック錠35mg

【般】アレンドロン酸ナトリウム水和物錠

▶ジェネリックの「DK」、「SN」、「日医工」が先発品の薬価を上回ったため選定療養対象から外れました。

なお、ボナロン錠5mgも選定療養対象外、
ボナロンゼリーはGEないため選定療養対象外です。

ティーエスワン配合顆粒T20・T25

【般】テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤顆粒

▶エスエーワン配合顆粒、エヌケーエスワン配合顆粒がともに昨年度に経過措置満了し、ジェネリックがなくなったため、選定療養対象外となりました。

なお、OD錠T20・T25 、カプセルT20・T25は選定療養対象です。

(このエヌケーエスワンの販売終了情報がなかなか出てこなかったのが大変だった)

アリミデックス錠1mg

【般】アナストロゾール錠

▶ジェネリックの「JG」が先発品の薬価を上回ったため選定療養対象から外れました。

※「NP」は販売終了で、経過措置期限は2026.3予定です。

フェマーラ錠2.5mg

【般】レトロゾール錠

▶ジェネリックの「JG」が先発品の薬価を上回ったため選定療養対象から外れました。

※「明治」は販売終了で、経過措置期限は2026.3の予定です。

レミカットカプセル2mg

【般】エメダスチンフマル酸塩徐放カプセル

▶ジェネリックの「トーワ」が先発品の薬価を上回ったため選定療養対象から外れました。

なお、1mgも選定療養対象外です。

(そもそも出荷調整でなかなか入ってこなかった印象)

オノンカプセル112.5mg

【般】プランルカスト水和物カプセル

▶ジェネリックの「サワイ」が先発品の薬価を上回ったため選定療養対象から外れました。

なお、DSは選定療養対象です。

アドナ散10%

【般】カルバゾクロムスルホン酸ナトリウム水和物散

▶これだけは本当に選定療養対象外れた理由がわからず…

なお、錠10mgは選定療養対象、
錠30mgは選定療養対象外です。

アレグラ錠30mg・60mg

【般】フェキソフェナジン塩酸塩錠

▶ジェネリックの「SANIK」、「NP」、「トーワ」が先発品の薬価を上回ったため選定療養対象から外れました。

※OD錠「NP」販売終了で、経過措置期限は2026.3予定です。

ミノマイシンカプセル

【般】ミノサイクリン塩酸塩カプセル

▶カプセルはジェネリックがありません。
錠剤は「サワイ」が先発品より高くなっています。「トーワ」は先発品より安いです。

アザルフィジンEN錠250mg

【般】サラゾスルファピリジン腸溶錠

▶ジェネリックの「NIG」が先発品の薬価を上回ったため選定療養対象から外れました。

なお、500mgは選定療養対象です。

シプロキサン錠

【般】シプロフロキサシン塩酸塩錠

▶「ツルハラ」、「トーワ」、「SW」、「日医工」とそれぞれ昨年度に経過措置満了し、ジェネリックがなくなったため、選定療養対象外となりました。

オゼックス錠75

【般】トスフロキサシントシル酸塩水和物錠

▶ジェネリックと先発品の薬価が同額となったため、選定療養対象から外れました。

なお、錠150mg、細粒15％は選定療養対象、
点眼はGEないため選定療養対象外です。

また、併売品のトスキサシン錠75mgは58.40円/錠なので選定療養対象、
そのため「サワイ」も後発品加算対象です。

グレースビット錠50mg

【般】シタフロキサシン水和物錠

▶ジェネリックの「サワイ」が先発品の薬価を上回ったため選定療養対象から外れました。

※細粒はGEないため選定療養対象外です。

バルトレックス錠500

【般】バラシクロビル塩酸塩錠500mg

▶ジェネリックの「日本臓器」が先発品の薬価を上回ったため選定療養対象から外れました。

なお、顆粒50％は選定療養対象です。

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以下から外用薬です。

オルガドロン点眼・点耳・点鼻液0.1％

【般】デキサメタゾンリン酸エステルナトリウム液

▶テイカゾンが昨年度に経過措置満了し、ジェネリックがなくなったため、選定療養対象外となりました。

フルナーゼ点鼻液50μg56噴霧用

【般】フルチカゾンプロピオン酸エステル点鼻液

▶ジェネリックの「サワイ」が先発品の薬価を上回ったため選定療養対象から外れました。

なお、50μg28噴霧用・25μg56噴霧用も選定療養対象外です。

フルメタ軟膏0.1％・クリーム0.1％・ローション0.1％

【般】モメタゾンフランカルボン酸エステル

▶ジェネリックの「イワキ」が先発品の薬価を上回ったため選定療養対象から外れました。

インテバンクリーム1%

【般】インドメタシンクリーム

▶「日医工」、「サワイ」ともに昨年度に経過措置満了し、ジェネリックがなくなったため、選定療養対象外となりました。

なお、軟膏、外用液も選定療養対象外です。

モーラスパップ60mg

【般】ケトプロフェンパップ

▶「ラクール」が昨年度に経過措置満了し、ジェネリックがなくなったため、選定療養対象外となりました。

なお、パップ30mg・XR120、テープ20mg・L40mgは選定療養対象、
パップXR240mgはGEないため選定療養対象外です。

ナボールテープL30mg・パップ140mg

【般】ジクロフェナクナトリウムテープ・パップ

▶ジェネリックと先発品の薬価が同額となったため、選定療養対象から外れました。

なお、テープ15mg、パップ70mg、ゲルは選定療養対象、
SRカプセルはGEないため選定療養対象外です。

一覧

全13ページあります。

もしすべてまとまったものが欲しい方がいらっしゃいましたら、
当ブログのお問い合わせフォームもしくはInstagramのDMにてご連絡ください。

なお、データは要らないが、一覧で見たい方はInstagramにはノート形式で載っているので見やすいかもしれません。

https://www.instagram.com/p/DKO04lCO6O9/?igsh=bXZsdTNnZnc1cTZo

まとめ

内服62品目、外用9品目の先発、GE全ての薬価を調べました。
気になってしまったので……
(注射薬は販売中止かどうかだけ調べました、普段触らず興味が出ないため笑)

特に話題になってたのは、アレグラやタケプロン、ムコダインでしたね。

個人的に、ですが、
「先発品もGEも底値になったから薬価同じ」というのは理解出来るのですが、
「流通の値段がGEの方が高いからGEの方が高くなってしまった」が解せません(´・ω・｀)笑
しかも、数円なんなら1円未満……これ、どうにかならなかったんでしょうか(˙▿˙)

あとは、バラシクロビルなど、同じ成分でもメーカーによって、90円程違うのもなかなか凄いなあと思います。

薬価はヤクチエ、薬価サーチを参考に作成しています。
調べたつもりではありますが、誤り等あればお知らせください。