シタグリプチンについて学ぶ【おくすりキャラカード】
こんにちは。おれんじめろんぱんです。
今日は糖尿病治療薬のシタグリプチンについて学びたいと思います。
基本事項
シタグリプチンは
・2型糖尿病の経口治療薬で,作用機序分類はDPP−4阻害薬です。
・インクレチンの働きが血糖依存性であるため,シタグリプチンも血糖依存的に働きます。
・発生頻度は低いものの,低血糖の副作用には注意する必要があります。
・なお,DPPー4阻害薬による類天疱瘡については2023年に「PMDAからの医薬品適正使用のお願い」が出ています。
適応
2型糖尿病
用法用量
50mgを1日1回経口投与
(最大用量100mg)
※腎機能障害時の用量についても規定あり
中等度 25mg/日(最大50mg)
重度 12.5mg/日(最大25mg)
作用機序
・インクレチン(血糖調節ホルモン)を分解する酵素(DPP-4)を阻害し、血糖値に応じてインスリンの分泌促進や、グルカゴンの分泌抑制等で、血糖コントロールを改善。
・インクレチンは膵β細胞が高血糖に反応してインスリンを分泌する機能を増幅するため,DPPー4阻害薬の作用も血糖依存性。
血糖依存性かどうか,学部の試験や国家試験で標的にされがちです。
副作用
・低血糖(4.2%)
・類天疱瘡
・便秘
・腹部膨満感
・膵酵素上昇
・浮腫
※なお,DPPー4阻害薬による類天疱瘡については2023年に「PMDAからの医薬品適正使用のお願い」が出ています。
発生した場合はDPPー4阻害薬を中止することで,類天疱瘡の改善が認められています。
発生時期は服用後すぐの時期から数年の事例まで幅広く報告されています。
類天疱瘡についての学びはこちら
規格,剤型
ジャヌビア錠(シタグリプチン 12.5 / 25 / 50 / 100 mg )
グラクティブ錠(シタグリプチン 12.5 / 25 / 50 / 100 mg )
スージャヌ配合錠(シタグリプチン 50mg / イプラグリフロジン 50mg)
スージャヌ配合錠はジャヌビア・グラクティブとスーグラの配合薬
GEは2023年8月に後発品承認が通ったものの,12月の薬価収載は見送られています。
GEの販売でジャヌビアグラクティブ戦争に終わりが!?
関連薬
DPPー4阻害薬
・ビルダグリプチン(エクア)
・サキサグリプチン(オングリザ)
・アログリプチン(ネシーナ)
・リナグリプチン(トラゼンタ)
・テネリグリプチン(テネリア)
・トレラグリプチン(ザファテック)
・アナグリプチン(スイニー)
・オマリグリプチン(マリゼブ)
SGLT2阻害薬
・イプラグリフロジン(スーグラ)→スージャヌ配合薬としてジャヌビアとの合剤あり
同じ作用機序のDPPー4阻害薬だけでもこれだけの種類がありますね
その中でシタグリプチンが国内で初めて販売されました
服薬指導のポイント
初回時の文言を検討してみます。
こちらは糖尿病の治療薬です。
血糖値によって膵臓からインスリンという血糖を下げるホルモンを出すのを助けます。
低血糖が起こる可能性があるため,ラムネやチョコ,ブドウ糖を持ち歩くなど注意してください。
カードデザインに関して
カードの色はジャヌビアのヒートのカラーより25mgのピンク,50mgのネイビーをグラデーションにしました。
キャラデザインは数年前私が書いていたものより引っ張ってきました。
シダ植物×膵臓のイメージです。
カラーはジャヌビア50mgのネイビー,グラクティブ50mgの緑,シダ植物の緑から塗りました。
一からキャラ考えるのって難しい。
その他
調べていてタイムリーだったので載せますが,
2024年3月21日付でスージャヌ配合薬の再審査が終了し,効能・効果,用法・用量に変更なしと公表されました。
まとめ
DPPー4阻害薬のシタグリプチンについて,再度学びました。
早くGEが販売されるといいですね。
参考資料
・薬がみえる2巻
・ジャヌビア紹介ページ(MSD HP)
・グラクティブ紹介ページ(Ono medical Navi)
・PMDAからの医薬品適正使用のお願い No.15
・患者向医薬品ガイド グラクティブ錠